(最終更新:2025年10月17日)
2025年10月4日、日本の政治史に新たな1ページが刻まれました。自民党総裁選挙の決選投票の末、高市早苗氏が小泉進次郎氏を破り、新たな総裁に選出されました。これにより、10月15日前後にも召集される臨時国会での首班指名を以て、日本で初めてとなる女性の内閣総理大臣が誕生する見通しです。
しかし、この結果を単に「初の女性総裁」という言葉だけで片付けてはなりません。これは、近年の自民党政治、特に岸田・石破政権下で進められてきた路線に対し、声なき声であったはずの地方党員・党友が突きつけた「ノー」であり、日本の進むべき道筋を「保守本流」へと引き戻すための、力強い意思表示に他なりません。
劇的な逆転劇の舞台裏と“キングメーカー”の深謀
今回の総裁選は、まさに手に汗握る展開でした。1回目の投票ではいずれの候補も過半数を獲得できず、上位2名、高市早苗氏と小泉進次郎氏による決選投票へと持ち越されました。最終的な得票数は「高市氏185票、小泉氏156票」。このわずか29票差の激闘を制した背景には、二つの大きな力が働いていました。
その一つが、自民党実力者の麻生太郎氏、麻生派を率いる“キングメーカー”麻生太郎氏の動きです。
毎日新聞などが報じた通り、麻生氏は決選投票を前に、自身の派閥議員に対して「決選投票は“党員・党友票が多かった候補”に投じよ」という趣旨の指示を出しました。これは、単なる派閥の論理を超え、党の基盤である地方党員の声こそが正統性を持つという、自民党政治の原点を指し示す重い一言でした。このシグナルが、派閥の垣根を越えて多くの国会議員の判断に影響を及ぼし、最終的に高市氏の勝利に寄与した可能性があるとみられる。
なぜ高市氏は勝てたのか?勝利を支えた3つの要因
では、なぜ高市氏は、永田町の力学だけでは測れない勝利を掴むことができたのでしょうか。要因は3つに整理できます。
第一に、党員・党友票で優位だったと報じられています。
全国の党員・党友を対象とした投票で、高市氏は他候補を大きく引き離す支持を集めたと報じられています。これは、岸田・石破政権下で進められた移民・観光優遇政策による地方の治安悪化や生活基盤の揺らぎ、そして実体経済を軽視した政策への不満が、いかに深刻であったかの証左です。「地方の声」「現場の危機感」が高市氏への期待となって結集し、国会議員もその民意を無視できなくなったのです。
第二に、前述した「キングメーカーの動き」です。
麻生氏の「党員票重視」の号令は、単に高市氏を勝たせるためだけのものではなかったでしょう。それは、党が分裂含みの様相を見せる中、「党の意思決定の根幹は党員にあり」という大原則に立ち返ることで、党内の結束を促すための深謀遠慮であったと見るべきです。麻生太郎というキングメーカーの動きが、最終盤で選挙全体の流れを決定づけました。
第三に、明確な政策への「期待感」です。
高市氏は、安倍政権の路線を継承し、力強い経済成長と国家の安全を訴え続けました。減税や積極的な財政出動(アベノミクス志向)で国民生活を下支えし、対外的には中国や北朝鮮に対して毅然とした態度で臨み、台湾との連携を重視する。この保守本流の力強いメッセージこそ、今の日本が直面する経済的・地政学的な危機を乗り越えるために不可欠だと、多くの党員が判断したのです。
高市新総裁に託された使命——日本再建への「3つの初手」
ここからは、私が高市新総裁に強く期待する、いわば「筆者の見立て」です。
今回の勝利は、党員が岸田・石破路線という、対外依存が強い政策に終止符を打ち、力強い日本を取り戻すことを高市氏に託したものです。その負託に応えるため、新総裁にはまず、スピード感を持って以下の「2つの初手」に直ちに着手していただきたい。
1. 移民・就労制度の聖域なき総点検
まず、外国人の入国管理と就労制度の実態を徹底的に洗い出し、制度を悪用するルートを完全に遮断すること。なし崩し的に進められてきた移民・外国人優遇の歪みを是正し、日本の治安と国民の生活基盤を回復させることが、政権が取り組むべき最優先課題です。
2. 「脱・対中依存」と経済安全保障の抜本的強化
重要物資のサプライチェーンを、権威主義国家である中国から、インド・タイ・台湾をはじめとする同盟国・同志国へと戦略的に置き換えること。これは、日本の産業と主権を守るための死活問題であり、経済安全保障体制の再構築を強力に推進する必要があります。
今回の総裁選は、地方の声、党員の良識が政治を動かした歴史的な選挙でした。高市新総裁が、この「原点」に立ち返る政権運営を続けるならば、失われた日本の国力を取り戻すことも可能だと思います。
この国の未来を左右する新政権の動きを、これからもファクトベースでお届けします。
文責:愛国太郎
【参考・出典】
(続報) その後、20〜21日に召集する方向で調整との報道もある(FNN)
The Japan Times「Takaichi wins LDP leadership runoff」(2025/10/04, 英語)
出典枠の保険:自民党公式(女性初の総裁と明記)
共同通信の分析(地方票優位での勝利)

