1.疑惑の構図:税金はどう流れたのか?
事の発端は、2025年11月に「しんぶん赤旗」日曜版がスクープし、その後「週刊文春」や産経新聞なども相次いで取り上げた公金還流疑惑です。
日本維新の会・共同代表である藤田文武氏の政治団体から、自身の公設第一秘書が社長を務める会社「株式会社リ・コネクト」に対し、長年にわたり多額の発注が行われていたことが明らかになりました。
お金の流れのポイント
- 期間:2017年~2024年の約8年間
- 金額:総額 約2,100万円
- 原資:支払いの 約94% が「政党交付金」や「調査研究広報滞在費(旧文通費)」などの公金(税金)
つまり、「国民の税金 → 藤田氏の政治団体 → 公設秘書の会社 → 秘書の報酬」という流れになっており、こうしたお金の動きは「身内で税金を回しているのと同じ構図だ」と批判されてもおかしくないものです。
さらに問題なのは、この会社の実態です。登記簿には「印刷業」の記載はなく、印刷機もありません。実際はデザイン料などの手数料を抜き、印刷自体はネット印刷業者に「丸投げ(外注)」していました。社の実態です。登記簿には「印刷業」の記載はなく、印刷機もありません。実際はデザイン料などの手数料を抜き、印刷自体はネット印刷業者に「丸投げ(外注)」していました。
2.「特大ブーメラン」だけでは終わらない本質

この問題に対し、維新の創設者である橋下徹氏はメディアで「ファミリー企業を間に入れる取引は胡散臭い、やってはいけない」と藤田氏を厳しく批判しました。
世間ではこれを「お前が言うな」という「特大ブーメラン」として笑い話にしていますが、実はここで笑って終わらせてはいけない「深い闇」があります。
橋下氏が主導した路線は、一部から「政治を商売に変えるモデルなのでは?」と批判されています。
そもそも、維新の会が掲げてきた「改革」とは何だったのでしょうか?
それは徹底的な「民営化」や「民間委託」でした。しかし、その結果どうなったか。
- 大阪府・市政の事業が民間開放された。
- その受け皿となったのは、パソナやオリックス、SBIといった、当時の維新幹部と関係の深い企業群だったのではないか、という指摘が以前からなされています。
つまり、橋下氏が作り上げた維新の政治モデルとは、「身を切る改革」という名のマーケティングで支持を集め、結果として「行政の仕事が身内(仲間)の企業に優先的に流れているのではないか」と疑われても仕方がない構図になっていたように見えます。
藤田氏はその「縮小版」を実行しただけ
今回の藤田氏の件をこの文脈で見ると、非常に分かりやすくなります。
- 橋下氏の時代:大企業やブレーン企業へ、行政事業という「税金」を流す。
- 藤田氏の今回:秘書の会社へ、政党助成金という「税金」を流す。
規模こそ違いますが、「税金を身内(仲間)の利益に変える」という構造(モデル)は全く同じです。
藤田氏の行為は、維新の会という政党の政治スタイル――「身内同士で税金のうま味を分け合い、政治をビジネスの手段として扱っているのではないか」という批判的な評価――が、そのまま形になって現れたものだと見ることもできます。橋下氏の批判が空々しく響くのは、彼こそがこの「モデルの創始者」と見なされているからに他なりません。
3.「法的にOK」という居直り
藤田氏側は「法的には適法」と主張しています。
確かに、政治家が身内の企業に発注することを直接禁じる法律は現状ザル法です。しかし、「法律に違反していなければ、税金を身内に還流させてもいいのか?」というモラルの問題は消えません。
4.愛国太郎の視点:本当に「切られた」のは誰か?

まず誤解してほしくないのは、私(愛国太郎)は維新の掲げる全ての改革に反対しているわけではない、という点です。
行政のムダ削減や既得権益の是正など、方向性として賛同できる政策も確かに存在します。
私が問題にしているのは、その「改革」という看板の裏側で、実際に税金の流れがどうなっているのか、その構造とモラルの部分です。
「身を切る改革」
このキャッチフレーズを信じて一票を投じた有権者は多いはずです。しかし、その実態はどうだったでしょうか。
維新が言う「身を切る」とは、自分たちの利権を切ることではありませんでした。
たとえば「議員を◯%削減」といったスローガンも、一見すると政治家全体の身を削るように聞こえますが、実際には、地盤と組織力の強い自民党や維新には有利に働き、参政党やチームみらいのような新興・小規模政党には不利に働きやすい仕組みです。
「結局、身を切る改革とは名ばかりで、身内同士で税金のうま味を分け合い、政治をビジネスの手段として扱っているのではないか」――そんな批判的な評価が出てくるのも無理はありません。
今回の藤田氏の件は、単なる秘書の不祥事ではありません。
「政治を商売のタネにする」という、結党以来の維新の政治モデルそのものが、藤田氏という幹部を通じて表面化しただけの話です。
本当に身を切られたのは、議員でも政党でもなく、信じて託した私たちの「税金」と「信頼」だったのではないでしょうか。
5.まとめ
- 藤田氏の公金還流疑惑は、税金約2000万円が秘書の会社へ流れたもの。
- これは、橋下徹氏の時代に形作られたと批判されてきた「行政事業が仲間の企業に流れやすいモデル」の縮小再生産とも受け取られかねない。
- 「違法ではない」という弁明は通用しない。問われているのは「政治の私物化」だ。
私たちは、派手なスローガンやパフォーマンスに惑わされず、
「誰が儲かっているのか」「税金がどこに消えているのか」というお金の流れを冷静に見る必要があります。
【参考・出典】
産経新聞
維新・藤田共同代表インタビュー 赤旗報道「政党同士の戦い」 定数削減「先送りやめよ」 – 産経ニュース
週刊文春オンライン(リ・コネクト問題+“身内企業”支出をまとめた記事)
https://bunshun.jp/articles/-/83677
しんぶん赤旗 日曜版(初報・概要)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik25/2025-10-31/2025103101_03_0.html

